ダンシャリ先生
この記事は2020.5.25、6:55に更新いたしました。
更新内容:記事を推敲いたしました。
ダンシャリ先生について
ダンシャリ先生は極めてユニークな指導者でございます。
スピリチュアル・ワークと称して「これをしなさい」「あれをしなさい」とかは、基本的にはおっしゃいません。
むしろ反対に、「これはしなくていい」「あれもしない方がいい」とご指導してくださるのです。
ですから手間もかかりませんし、労力もいりません。
これまで抱え込んできた多くの課題から解放されて、私たちの心はどんどん軽くなっていきます。
これまでたくさん浪費してきたエネルギーも節約できますので、私たちの心身はエネルギーに満ち溢れてきます。
それはまるで、私たちの心の部屋に訪れた断捨離の先生のようなものです。
つまり心の断捨離(だんしゃり)と称して、先生は私たちに必要のないものをことごとく処分してくださるわけです。
先生の到着
依頼人:ダンシャリ先生、今日は内なる我が家にご足労いただき、誠にありがとうございます。
感謝に堪えません。
どうぞよろしくお願いいたします。
ダンシャリ先生:いやいや、こちらこそよろしくね。
依頼人:「それにしても、どうです? 見てください! 私の本のコレクション。」
ダンシャリ先生:いやぁ・・・ 何というか・・・ 驚いたねぇ~
依頼人:あっ、先生、何かお飲みになられますか?
ダンシャリ先生:いや、まだいい、ありがとう。あなたの部屋に移動してからでいいよ。
依頼人:・・・? ここ、ですけど・・・
ダンシャリ先生:ここ?・・・ここ・・・ここっ?!
依頼人:はいっ! ここが私の部屋です。
ダンシャリ先生:ここが君の部屋かね? ここはぁ・・・
依頼人:ハイッ、私の部屋です! たくさんのコレクションに囲まれた、愛着のある自慢の部屋です。
これらのコレクションにも、たくさんの思い出が詰まっています。
依頼人:ですが最近は、コレクションの種類も量も増えすぎて、少し部屋が狭くて窮屈(きゅうくつ)に感じるのです。
ダンシャリ先生:たしかに言われてみれば、そうとも言えるし、言われなくても、そうとも言えるねぇ・・・
ならば他の部屋に移ってみてはどうかね?
依頼人:いやぁ~、それだけはできませんよ。ここは私の部屋なのですから。
ダンシャリ先生:ならば・・・少し要らないものを片づけてみるかね?
依頼人:ですねっ。先生っ! ご指導お願いできますか?
ダンシャリ先生:もちろんだよ。
そう言うが早いか、ダンシャリ先生は早速、断捨離の指導に取りかかる。
ダンシャリ先生:これはいらない、捨てなさい。
これも邪魔だよ、捨てなさい。
あれ、これ、それも・・・
そんな作業を続けているうちに、気がつくと部屋は空っぽになっていました。
依頼人:「ダンシャリ先生、終わりました。もう捨てるものがありません。」
ダンシャリ先生:「うん・・・」
依頼人:「先生、どうかなさいましたか?」
ダンシャリ先生:「うん・・・、君も要らないなぁ・・・ここには君もいない方がいい、その方が部屋がスッキリする。」
依頼人:「しかし、失礼ですが先生、ここは私の部屋なのですから・・・」
ダンシャリ先生:「そうか・・・ ならば、あなたは残りなさい。私はこれで帰るとしよう。」
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翌日のこと
ダンシャリ先生の再訪
依頼人:「ダンシャリ先生、部屋に何もないので窮屈(きゅうくつ)ではないのですが、今度は退屈で困っています。」
ダンシャリ先生:「だから言わんこっちゃない。」
依頼人:「先生のおっしゃる通りでした・・・」
ダンシャリ先生:「君も面倒な男だな。
部屋が狭くて窮屈(きゅうくつ)だから広くしてくれと言うので、私が部屋をキレイにして広くしたら、それはそれで退屈だと言う。
つまりだねぇ、
そもそも、この部屋に問題はないんだよ。
君がこの部屋で暮していること自体が問題なんだ。
君が自分の部屋だと主張しているこの部屋で・・・」
依頼人:「言われてみれば、確かにそうかもしれません・・・」
ダンシャリ先生:「それに君は大きな勘違いをしている。」
依頼人:「と言いますと・・・?」
ダンシャリ先生:「君を傷つけるのもなんなんで黙っていたが、そもそもここは部屋と言っても、知識や記憶などといった想念を保管するための物置部屋であって、ここは人が暮らすための部屋じゃない。」
依頼人:「確かに『なんか居心地が悪いなぁ』とは思っていたのですが・・・
それでは、ダンシャリ先生、どのようにすれば良いのでしょうか?」
ダンシャリ先生:「うん、ならば話は早い。ここからが私の本当の仕事だ。」
依頼人:「・・・?」
ダンシャリ先生:「ついて来なさい。隠された秘密の部屋に案内しよう・・・」
もっと理解を深めたい
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